銀行への就職を検討する際に、どの金融機関を選ぶかというのは非常に重要です。
どこで働きたいか、どのように働きたいかというのは、大半が就職する金融機関を選択する際に決まっているといっても過言ではありません。今回は一般的な金融機関の種類について解説していきます。
金融機関の定義
金融機関とは、「金融ビジネス を業務とし顧客に対して各種の金融サービスを提供する企業または組織」であり、一般的には「預金・融資・為替」業務を行う組織を指します。
金融機関と聞くと、皆さん真っ先に銀行を思い浮かべると思いますが、そのほかにも
- 普通銀行
- 協同組合型金融機関
- その他の金融機関
という区分に分けることができます。
普通銀行の種類
普通銀行には、都市銀行・地方銀行・ネット銀行が挙げられます。
①都市銀行
都市銀行とは、主に東京などの大都市に本社があり、全国規模でサービスを提供している金融機関のことを指します。現在は、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の4行が都市銀行として営業しています。
なお、よく耳にするメガバンクというのは、上記のうちりそな銀行を除く3行のことを指します。上場企業や地場の優良企業など相応の規模を誇る企業が取引先です。
②地方銀行
地方銀行とは、各都道府県の地方都市に本店を置いており、そこを中心として営業展開している金融機関です。一般的には、規模が大きく全国地方銀行協会に加盟しているのが第一地方銀行、第二地方銀行協会に加盟し規模が小さいのが第二地方銀行となります。
ただし、事業エリアで大きく違いがあり、第二地銀でも相応の規模を誇るところもあります。取引先も上場から一個人まで幅広いです。
③ネット銀行
ネット銀行とは、店舗を持たずにインターネットを介して預金やお金の借り入れ、振り込み等の取引をする金融機関です。楽天銀行・ソニー銀行などが挙げられます。
協同組合型金融機関の種類
協同組織型金融機関には、労働金庫、信用金庫、信用組合、JAが挙げられます。
①信用金庫
信用金庫は、信用金庫法に基づく共同組織型金融機関です。地域に住んでいる方々の出資によって成り立っており、営利を目的とせず運営しています。相互扶助の理念から、営業区域が限定されているという特徴があります。地域に根付き、創業案件等も積極的に対応する印象があります。
②信用組合
中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律(協金法)に基づく共同組織型金融機関になります。信用金庫同様、営利を目的とせず運営しています。信用組合は、地域信用組合、業域信用組合、職域信用組合といった形で分けることができますが、一般的に信用組合といえば地域信用組合のことを指します。信用金庫同様地元に根付いた経営を行っています。
③労働金庫
労働金庫は労働金庫法に基づく共同組織型金融機関です。労働組合と生活協同組合等が会員となり、会員の出資を受け、信用金庫、信用組合同様、営利を目的とせずに運営しています。今までの金融機関は法人への融資比率が高いのに対し、労働金庫の融資の大半は個人向けという特徴があります。
④JA
JAとは農業協同組合のことであり、農業協同組合法に基づいて運営しています。相互扶助の精神のもと、組合員農家の農業経営と生活を守り、よりよい地域社会を築くことを目的としてつくられた協同組合です。農家向けの融資が主体ですが、不動産関連の融資や個人ローンも取り扱っています。
その他の金融機関
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は、郵政民営化の実施により2007年10月に誕生した金融機関です。郵便局と併設されているため全国各地に多数の店舗があります。
貯金や保険等のサービスが主であり、融資業務は預金の範囲内で貸付する等取り扱いが限られています。
就職するときの金融機関の選び方
就職する金融機関を選ぶポイントは、①給料の違い、②どこで働きたいか、③どのような取引先を相手にしたいかということが挙げられます。
ちなみに、この①~③は密接に関連があります。というのも、一般的には以下のように
転勤範囲 広い > 狭い
金融機関の規模 大きい > 小さい
取引先 大きい > 小さい
給 料 高い > 低い
給料は転勤範囲や金融機関の規模に比例するためです。あとは、「どこに行ってもいいので、メガバンクでバリバリ働きたい」、「地元の県から出たくないので第二地銀にしよう」など皆さんのお考え方次第で就職すべき金融機関が見えてくると思います。なお、その他の要因ですが、各金融機関の特色や考え方から選ぶことも重要なポイントだと思います。
30代の支店長がいる → 頑張れば出世・昇格が早い?
コンサルティングやファイナンシャルプランニングに特化した銀行子会社がある
→ 銀行という看板を持ったまま銀行業務以外の分野でも活躍できる?
店舗が県内・市町村内にしかない → 転居を伴う転勤が少ない、もしくは発生しない?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ひとえに銀行マンといっても、就職する会社次第で業務内容は大きく変わります。冒頭に書いた通り、どこで働きたいか、どのように働きたいかというのは入社後はどうしようもありません。
日本には、メガバンクを始め、地方銀行、信用金庫や労働金庫等さまざまな金融機関が地域根付いており、それぞれの経営理念のもと、営業をされております。金融機関への就活をお考えであれば、それぞれの金融機関の成り立ちや経営理念等は頭に入れておくことが重要となります。
当ブログが銀行への就職の一助になれば幸いです。
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